柏木田
 柏木田の通りの入口にやってきた、東京の葭原を模して作られたという柏木田はここに大門があり、中には見返り柳もあったという。
 道は建物数軒を隔てて平行する県道と変わらないか、あるいはそれよりも広い道幅だが、桜の木が道に植えられていたためだそうだ。山口さんの「血族」には、その桜を植えたという職人のおじいさんも登場する。
 入口右にあるバイク屋の入っているマンションと隣数軒分の敷地が山口さんの母親の生まれ育った場所であり、藤松楼があった場所である。本を読んで山口さんの母親の人柄に惹かれていた私は、「ああ、ここが藤松の場所なのか」と感慨に浸った。
 柏木田の店は主に軍人を相手にしていたようだけれど、経営者による女郎の扱いはかなり酷かったらしい。そのあたりは「血族」でも触れられていて、それは町の悲しい歴史でもある。そして、その行ないが原因か、関係者の血筋がやがて絶えてしまうのだとも書かれてある。
 そのあたりの話について解説されているサイト
http://yuukakubu.com/?p=135
 その中で山口さんの家系が残ったのは、藤松は女郎を家の者と同等に接していたからだとも取材によってわかっていく。そういう情のある経営者だからか、藤松は割と早くに潰れている。柏木田そのものも全盛期は昭和初期までであったようだ。
 「血族」で描かれてある往時の柏木田の光景を思い浮かべ、藤松楼の姿を想像して、私は道幅の広いこの道に立ちつくしていた。
(SONY NEX-6 LENS SONY E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS)
スポンサーサイト
2014.06.12 Thu l 横須賀(横須賀中央田浦周辺) l コメント (0) トラックバック (0) l top

コメント

コメントの投稿












トラックバック

トラックバック URL
http://seasonz.blog18.fc2.com/tb.php/837-44e8c071
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)