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台南
 二日目の夜は台南にやってきた。台南は台湾でもっとも古くから都市として存在した町で、いわゆる古都である。よって、市内にはお寺や廟がいくつもある。
 台南駅に降り立つと、昔ながらの駅だった。ホームと繋がっている広い改札。一昔前まで日本もこういう駅がたくさんあったが、高架化でだいぶ減った。もっとも、台南駅も新駅舎を建設中であるが、他の台湾の駅と同様に古い駅舎は残すそうである。台湾にはこういう風に、日本統治時代の建物がたくさん現存している。
 台南の町は大きい。駅前から大通りがいくつか延び、その道が更に分岐していく。予約したホテルは思いのほか駅から遠く、歩いて20分以上かかった。しかし、途中の商店街が楽しい。書店があったので入ってみたりした。台湾は参考書やラノベが日本の書店より多く売られている。
 ホテルは繁華街の路地にあった。フロントは女の子二人。一人が日本語が少し出来る。その子に「どこに行くのですか?」と尋ねられ、近くのレトロ通りに行くことを告げると、親切に地図に道を書いて渡してくれた。
 台南の道はとにかく商店が密集している。何百店あるのだろうか? いや、千を超えているかもしれない。そして、店の構えはいずれも古い。勿論、新しい建物もあるのだが、総じて建物が古いのだ。泊まるホテルもそうだった。
 一時間くらい歩いて、そろそろ食事をしようと思った。夜市はあまりない町で、食堂やカフェが多いようだ。なかなか入れる店が見つからない。どの店もさして大きくないせいか、結構混んでいる店が多い。そういう店に気楽に入れるほど、まだ台湾に慣れていない。
 大きな交差点のはずれにポツンと立つ食堂を見つけた。意を決して入ってみると、そこは肉鍋屋だった。牛と豚があることはわかったが、細かい注文に苦戦した。おばさんが一人でやっている店だが、おばさんは日本語はともかく英語も通じなかった。
 困っていると、一組だけいた先客のカップルから瀬年が声を掛けてきた。「日本の方ですか?」驚くほど流暢な日本語だった。
 その人の親切で無事注文は済み、飲み物や小皿は冷蔵庫から勝手に取って後で精算と教わり、飲み物の内容まで教わった。台湾の緑茶や麦茶は甘い。ビールが飲みたいほど暑かったが、台湾の人はあまり酒を飲まないから置いていなかった。
 甘い麦茶を飲みながら、美味しく豚鍋を食べた。一人分にしては量も多く、ご飯も美味しい。先に帰った青年に丁重に礼を述べ、私は一人牛鍋を完食した。おばさんは精算の際、一品ずつ値段を説明してくれた。
 ホテルに帰ってランドリーで洗濯しようと、先ほどのフロントの子に場所を尋ねた。なんと洗濯機は屋上みたいな場所にあった。屋根はあるし、電気も点いているが、およそ宿泊者が訪れる場所ではない。スタッフ用みたいな造りである。
 しばらくすると、その子が様子を見にやってきてくれ、説明をしてくれた。台南の人の親切に温かい気持ちになる夜であった。
(RICOH GR)
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2020.05.24 Sun l 海外 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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