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東園
 先日、九州に行ってきたので、今回から全10回ほどその旅の話を書きます。写真は例によって四枚組です。小さくて見づらいかもしれませんが、話の説明のための写真という事でご勘弁ください。

 6月29日土曜日。羽田空港09:50発のソラシドエアに乗って長崎空港に向かった。天気は雨。ソラシドエアは社名が変わる前の宮崎羽田便に乗った事はあるが、社名変更してから搭乗するのは初めて。黄緑のイメージカラーで機内も明るい。
 長崎空港も雨だった。玄関の所にいきなりJリーグのV・ファーレン長崎のマスコット「ヴィヴィ君」ののぼりが歓迎してくれる。このマスコット、Jリーグきっての人気マスコットで、マスコット人気投票でいつも一位を争っている。
 長崎空港は人口島の上にある。ターミナルビルの前にバス乗り場があり、県内各方面に発車している。私は空港から一番近い大村駅を目指す。乗り場に切符自販機があるので、先にここで買っておくと便利。
 長い橋を渡り、大村の市街地に入る。全体的に建物が昭和だが、好きな眺めである。大村駅に着いたが、列車の時刻まで少しあるので昼食とする。しかし、予想に反して駅前に店がない。調べない旅の醍醐味だが、これは困った。雨が強くなってきたので、結局駅舎に隣接しているコンビニでパンと野菜ジュースを買う。
 大村から大村線で諫早へ。下校の高校生が多い。諫早駅は新幹線の工事が始まっていて、駅もリニューアルされている。橋上駅舎に高校生が多数降りていく。私はここから長崎本線で長崎方面に向かうが、今夜の宿はこの諫早に取っている。
 諫早からすぐに喜々津。今乗っていた電車は目的地には行かない電車だったので降りてみた訳だが、特に目的はない。駅の裏は港のようになっている。地図を見ると真新しい分譲住宅街のようでもある。大きい集落ではないが、人口はそれなりにありそうな町だ。
 駅前を一回りするとスコールのような雨が降ってきて駅舎に避難。駅舎はとても小さい。十人も座れない小さなベンチに腰掛け、次の電車を待つ。
 喜々津から長崎本線旧線に乗る。旧線は大村湾に沿って走る風光明媚な区間だが、大回りルートなので特急は走らない。右窓に海が広がってくると東園駅だ。
 記憶ではホームから海が一望できた筈だが、2000年にホームが長崎寄りに移転したそうである。それでも、大村湾のすぐ傍に立つ簡素な無人駅だ。降りたのは自分だけだった。
 駅舎はなく、大村駅で買ったICカード「SUGOCA」を機械にタッチして下車する。全国のカードの仕様の共通化が推進されて久しいが、各地のICカードを集めている私である。
 駅から細い坂道が延び、下りきると線路の脇に出る。その向こうは海岸である。集落は小さく、小さいながらも畑もある。道を右に曲がり踏切を渡ると船着き場と小さな砂浜が現れた。大村湾を一望である。
 雨は降っているのかどうかという程度だが、いつスコールが来るかわからない。常に避難先を想定しながら集落を歩く。とても古い。建物も、壁に掛かった広告看板も。時間が止まったような集落である。人の姿も見かけない。国道まで出ると、それなりに車の交通量はあった。
 改築している家があった。大工の人達が東園に降りて初めて見かけた人であった。
 歩いているうちにとても暑くなった。飲み物の自販などない東園である。駅に戻って、ホームのベンチに座り、着ているシャツを脱いで潮風に当たる。ホームの前は小さな切通しで海は見えないし、人の気配などまったくない無人駅なのである。そんな駅を一人占めしながら、諫早行きが来るまでの40分ほどをぼんやりと過ごした。
(FUJIFILM X100)
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2019.07.12 Fri l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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