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追分と東追分
 東室蘭からは室蘭本線の鈍行に乗って苫小牧に出た。都市と都市を結ぶ区間なので、この辺りはそれなりに乗客がいる。景色は農村地帯といったころだ。
 苫小牧で路線は分れ、札幌方面は千歳線となるが、私達は室蘭本線の旅となる。一両の車内は思ったより混んでいた。席はほとんど塞がった状態で列車は発車した。
 室蘭本線は苫小牧からは特急の走らないローカル区間となる。車窓は原野を往く。人家はほとんどなく、白樺の姿も見える林の中を線路だけが延びている。
 現れる駅はいずれもホームが長い。複線区間もある。このような人口の少なそうな地域には過剰な設備に思えるが、これはかつて此処が石炭運搬路線として栄えた名残りである。蒸気機関車が最後まで現役で走った区間でもあるのだ。
 太陽が西に傾いてきた頃、追分駅に着いた。ここは石勝線との乗り換え駅だ。私達は列車を降りた。
 構内は広く、空き地もある。そこに以前は貨物用の線路があったのだろう。そして、石炭列車が通っていたのだろう。そんな栄光の運炭路線の駅に西日が映える。跨線橋は木造。駅舎はコンクリート製だったが、造りのがっちりとした造りで、待合室も広い。国鉄の面影の残る駅だった。
 駅前には小川が流れている。橋を渡って集落を歩いた。そんなに大きな町ではないが、店が点在している。北海道の各地に多く展開するコンビニ「セイコーマート」があったので、そこでサッポロクラシックと、つまみのキットカットを買って駅に帰ってきた。
 駅前には蒸気機関車の動輪が飾ってあった。Tさん曰く、先ほど走り過ぎていった幼稚園の送迎車の車体にも蒸気機関車の車体番号のプレートが描かれていたそうだ。石炭列車の駅と町。今もその追憶が漂っている。
 追分から石勝線夕張支線の夕張行きに乗った。来年三月に廃止が決定している夕張支線。名残り乗車で車内はほぼ満員。私達はロングシートに落ち着き、ビールとチョコを開けた。
 途中、東追分信号場で上り列車の待ち合わせで停車した。ここは2016年春まで東追分駅があった場所だ。あたりは畑が広がり、人家の姿は遥か遠く。そんな大地に陽は沈んでいった。
(SONY α55 LENS:SONY DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM)
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2018.12.09 Sun l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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