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 私はニコンユーザーと言えるほどニコンを使っている訳ではなく、持っているカメラとレンズ自体も少ないが、ニコンというメーカーは特別なメーカーだと認識している。
 機種によって制約はあるが、昔のMFレンズが付けられるという継続性も好ましく思っている。こういう事実はとても大切である。私がα7Ⅱを買った理由のひとつが、AマウントのレンズをAFで操作できるからである。そんなソニーEマウントは今やキヤノンのレンズもAFで動かせる規格となっているのだが。
 昔のレンズが付くという事は、ニコンの昭和三十年代あるいは四十年代のレンズを、最新のデジタル一眼レフで楽しめるという事である。フィルムの解像度を超える今のデジタルカメラの性能で、昭和レトロなレンズを楽しむのは贅沢な遊びだなと思える。しかも、ニコンの場合はアダプターを介さず直付けできるのだ。
 以前、ニコンのFXフォーマット(135判フルサイズ)のデジタル一眼レフ「D600」を借りてスナップしたことがある。付けていたレンズは確か、Aiニッコールの50mm F1.4だったと思う。世代的にはF3の頃だろうか。余談だが、家にはそのF3があったりする。巻き上げレバーの滑らかさは、さすがプロ用の一桁シリーズと思わせる。
 時代の寵児であるフルサイズデジタルに、昭和のMFレンズを付けて街を撮るという行為は楽しかった。ボディの重さがネックとなるフルサイズも、軽い単焦点レンズをアダプター無しで付ければ、結構身軽なシステムに変貌することもわかった。意外に使い勝手はよかったのだ。
 多分、この頃に金銭的余裕があれば、D600を買って、少し古めのニッコールレンズの単焦点を数本。たとえば、28mm、35mm、50mm、105mmあたりを購入して楽しみ始めたに違いない。我が家にある季刊クラシックカメラ別冊「使うニッコールレンズ」を眺めながら、そんな想像をしている。
 結果、資金のない自分はニコンのFXフォーマットに手を出すことのないまま今を迎えた。時代は大きく動いている。そうこうしているうちに、あの保守的なイメージのニコンでさえも、いわゆるミラーレスでFXフォーマット機を出さなくてはいけない時代となった。
 ニコンのカメラに漂う、とこかぎこちない使いにくさこそ、過去と未来を繋ぐ不変のFマウントゆえの様式だと思っている私は、その様式に慣れないまま、きたるべくニコンミラーレスを想像しているのだ。きっと、ここでもどこか頑なな様式が顔を覗かせてくれると期待している。便利なデジタル社会に於いて、昭和を意識する瞬間というものは存在していていいと思うのだ。
 とたえば、レンズ装着時の回転方向。ニコンはこれからもずっとニコンであり続けてほしい。そんな風に思えるメーカーだ。欧州では珍しくないが、日本の工業メーカーでそう思えるニコンは奇跡の存在かもしれない。
※ 写真は上野で撮影。カメラはニコンD600。
ニコン フルサイズミラーレス開発を正式発表。
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2018.07.25 Wed l カメラエッセイ l コメント (0) トラックバック (0) l top

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