留萌
 瀬越駅の横から延びる坂道を上がると国道である。瀬越駅の風景は寂しく広々とした海岸だったが、国道に上がると留萌の住宅街の中だ。
 留萌(るもい)はこの辺りの中心都市であるが、人口はそれほど多くない。北海道の地方都市の風景によくあるように、高さの低い建物が並び、その建物の多くは昭和の頃のものなのである。それでも、コンビニを数軒見つける。北海道のコンビニであるセイコーマート、ローソン、セブンイレブン。コンビニがある町は都市に思う。それだけ交通網が整備されていることの証明である。
 海岸に沿ったルートから右に曲がり町のメインストリートに出る。商店が点在しているが、歩いている人もほとんど居ないし、走っている車の数もそれほどでもない。随分と昭和な建物が右手に現れた。一階だけスーパーとして営業しているようだ。「るもいプラザ」と書いてある。たいやき大好きなTさんが「たいやき」という文字を見つけ、少し小腹が空いていた私たちは暖を求めて「るもいプラザ」に入った。
 店内は日用品が売られており、入口にはベンチがあった。北海道の建物は寒さ対策で玄関が二重構造になっているが、ベンチはひとつめのドアとふたつめのドアの間、いわゆる雪切り室の部分にある。そのベンチに地元のお年寄りが数名座っていたが、店内は夜に入ってきたこの時間帯、ひっそりとしている。入口すぐ脇にあるたいやき売場で、Tさんは小豆、私はチョコクリームを注文。「北海道の豆は美味しい」などと私が説明しているとたいやきが焼けてきた。笑顔のおばさんから受け取り、こんがりパリパリで美味しいたいやきを食べてまったりする。
 店内の奥には椅子の置かれた休憩空間があり、ブックセンターと名付けられたこの空間では、住民が寄附したと思われる本や漫画がワゴンに入って置かれてあった。
 今や全国どこに行っても郊外型ショッピングモールがあり、田舎でよく見かけた小規模スーパーは消滅の一途を辿っている。ここもかつてはスーパーとして機能していたのだろう。今はその残像を映し出しながら細々と続いているといったところか。いつまでも元気に残ってほしい風景である。
(RICOH GR)
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2016.11.27 Sun l 神奈川県以外 l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

No title
遠くまでお買い物に行かれないお年寄りたちにとっての大事な場所ですね。
ずっとずっと続いてほしいですね。
2016.11.28 Mon l aunt carrot. URL l 編集
No title
コメントありがとうございます。

北海道は他地域と比べればショッピングモールは少ない地域で、留萌市はそういうものはないようですが、人口減が響いてか、店は多くないです。
それでも、思っていたより、以前来た時と比べて寂れてなかったのが救いでした。
2016.11.28 Mon l アルファ. URL l 編集

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