信楽
 9月上洵に二泊三日で近畿地方に旅をしてきた。いわゆる青春18きっぷ旅だけれど、今回から数回はその話を。

 新幹線で京都駅に降り立った私とTさんは、東海道本線の新快速に乗って草津駅へ向かい、草津線の緑色の113系電車に乗り換えて貴生川(きぶかわ)で降りた。ここから第三セクター鉄道「信楽高原鉄道」というローカル線が出ている。Tさんが乗ってみたい!とリクエストを出して今回の旅程に組み入れた場所である。
 今回の旅は北近畿を回る旅なので、滋賀県でゆっくりしている時間はあまり作れない。試行錯誤の末に組み上げた旅程は、終点の信楽駅滞在が一時間というものになった。
 列車は一両。貴生川を出ると山の中に向かっていく。山はそれほど険しくないが、沿線には人家はほとんどなく、そのためしばらく駅は現れない。信楽の町が近づいてくると駅が立て続けに出現し、ディーゼルカーは丹念にそれらの駅に停まっていく。車内は20人も居ないほどの乗車度で、私達の座るボックスの向かいには小さな子供を連れた奥さんが座っている。地元の人だろうか?
 信楽は信楽焼で知られる町で、ホームにはたくさんの信楽焼のタヌキが鎮座して列車を迎えてくれた。タヌキたちの写真を撮ったあと、駅前に出る。町の中心部は少し離れているので駅前はひっそりとしているが、巨大なタヌキがそんな駅前を見守っている。駅のすぐ近くにあった工房の庭先には数十匹のタヌキが並んでいた。
 タヌキづくしの信楽駅前を軽く歩いたあと、駅前にある蕎麦屋に入り昼食。店のおばさんと談笑しているとテレビの取材がやってきた。シャイな私達は取材は辞退したが、蕎麦は美味しかった。Tさんが頼んだしいたけ蕎麦のしいたけのどんぶりを覆う大きさに圧倒されつつ、その美味しさに満足して店を出る。
 列車の時間までまだ少しあるので、駅構内にある土産物屋を見たりして過ごしていたが、待合室に犬を連れたおばさんが現れた。ちょっぴりタヌキを思わせるような、その可愛らしい顔を見ていると犬が寄ってきた。犬は我々と旧知の仲であるかのように、笑顔でなついてくる。やがてもう一匹現れて待合室は明るい雰囲気に包まれた。
 我々はお礼を言って列車に乗り込んだ。二匹とも改札から手を振ってくれている、私達は立ち上がって何度も頭を下げた。ゆっくりと列車は発車していく。
(PENTAX Q LENS:PENTAX 01 STANDARD PRIME 135判換算47mm F1.9)
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2016.09.24 Sat l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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