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篠山城
 朝起きると窓の向こうに篠山城の堀と石垣が見えた。今日はこの篠山城から旅を始める。
 無人対応のプランだったのでチェックアウトは鍵を箱に入れるだけだった。天気は良い。市役所の前を流れる水彫りに沿って入口に向かう。桜が満開だ。
 そこまで急な階段はなく、すぐに広い敷地に上がる。近年復元された大書院が資料館も兼ねている。まだ空いている時間ではないので郭を一周してみる。眺めがいい。山に囲まれた町だ。城の南、つまり駅の方は町というほど集落はなく、町と農地が分かれたようなな景色だった。
 本丸跡に青山神社がある。藩祖を祀った神社で、おだやかな眺めの場所だ。いい城だなと思う。
 朝の町は昨日の黄昏の町と変わらぬのどかな空気が流れていた。まだこういう町があるのが嬉しい。ロードサイドショップ文化が日本の町の景観を破壊してしまったこの二十年。日本が置いてきてしまったのはお金だけではないのだ。
 細い道の片隅に立つバス停から駅に向かうバスに乗る。これから篠山口から福知山線に乗って宝塚をめざし、列車を乗り継いで広島に向かう予定だったが、それはやめることにした。のんびり旅をしたくなったのだ。
 私は久しぶりに神戸電鉄の旅をしようと思った。昨日、ウッティタウン線に乗って、その先に行ってみたくなったのだ。福知山線を三田で降りて、二日続けて三田から神戸電鉄に乗る。ウッティタウン線の分岐駅横山を過ぎると低い山が近づき始め、その先に深い山間があることを実感させる。向かうのは有馬温泉である。
(RICOH GR)
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2021.04.28 Wed l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
篠山
 ウッディタウン線に乗って三田に戻り、三田から福知山線で篠山口にやってきた。今夜は篠山に泊まる。城下町篠山へはバスが出てる。篠山口駅周辺は山に囲まれているが、バスに乗ってほどなく平地になり、やがて道が細い中心市街に入った。
 昔ながらの細い道に古びた商店が並んでいる。二階町というバス停で降りる。
 バスが通ってきた商店街を歩いてみた。電器屋や書店が健在だ。古き良き日本という風景で、まだこういう田舎が残っていることを嬉しく思う。
 西日を受ける商店街を一通り歩いたあと、篠山城の堀まで行ってみた。彫の周りに桜の花が咲いている。いい時期に来た。城は朝あらためて訪問することにする。
 宿は城のすぐ近くだった。古い旅館らしく、部屋は広い和室だったが、廊下など内装はリフォームされていた。素泊まりなので食事に行く。
 町は夜になるとひっそりとしていた。夕方の散歩である程度の目星は付けていたが、夜でも開いている店は少なかった。一軒の居酒屋に入る。夫婦でやっている店なようだ。
 串焼きに力を入れている店なようで、篠山の地酒を飲みながら野菜の串焼きを食べた。平日だが店は賑わっていた。町で評判の店なのだろう。
 ほろ酔い気分で、町のはずれにあるコンビニに向かう。明日の朝食と部屋で飲むビールを買うためだ。商店相を過ぎると街灯は暗い。点滅信号の所で左折をしようとしたら、ちょうど車がやってきて身を端に寄せながら曲がろうとしたら、左足が路肩の用水路に入りそうになりバランスを崩して転ぶ。
 ジーンズに小さな穴が開いたが大事には至らなかった。気を付けなければと思った。
(RICOH GR)
2021.04.23 Fri l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
神戸電鉄
 能勢電鉄で川西能勢口まで帰ってきた。昼食にしようと駅ビルに入った。さすが阪急の駅で、郊外の駅ながら大きな駅ビルがある。うどん屋に入ってひといきして外に向かった。
 歩道橋でJRの川西池田駅とつながっていた。川西池田の駅前に武士の銅像がある。「清和源氏発祥の地 川西 源氏之祖 源満仲公像」と説明版があった。ここが源氏の発祥の土地である事を知る。
 川西池田から福知山線に乗り換える。宝塚で車内は空くかと思われたが、むしろ乗ってきた。宝塚の先も開発されている。途中、武田尾という谷間にある静かな温泉地の駅もあるが、兵庫県の郊外ニュータウンといった区間だ。
 三田に着くと、そこもニュータウン的な綺麗さがあった。だが、駅前広場の片隅にある神戸電鉄の三田駅は行き止まり式ホームの手前に改札があり、どこかローカルなムードの漂う駅だった。
 三田からは神戸市内に向かう電車だけでなく、ウッディタウンというニュータウンに向かう支線に乗り入れる電車も走っている。今からそれに乗る。
 ウッディタウン線に乗るのは二回目だ。前回はフラワータウンという駅が終点だった。路線が延びたのだった。路線はニュータウンだが、電車は昭和製造の電車で、これもまたローカルな雰囲気が漂っている。
 三田からほど近い横山で線路は分岐し、電車はウッディタウン線に入っていった。これといって見所はないまま、終点のウッティタウン中央駅に着く。
 周辺は広々としていた。ホテルが駅のそばに立ち、少し離れた所にショッピングモールが立っている。景色の広いニュータウンだ。
 利用客の数が心配になってくる。乗ってきた電車もさほど混んでいなかった。だが、帰りの電車はそれなりに乗っていた。ウッディタウンから帰る人なのか、ウッティタウンからどこかに向かう人なのか、それは定かではないが、心配は無用なようだった。
 行きは電車も古めでローカル感があったが、帰りは最新電車でニュータウン感があった。新しい車両が使われているくらいだから、余所者が心配するほどの状況ではないようだった。
(RICOH GR)
2021.04.21 Wed l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
能勢電鉄と妙見の森ケーブル
 二日めは阪急千里線から始まった。久しぶりに乗る路線だ。車内は関大の学生で混んでいる。学生たちが関大前で多数下車して空いた車内から、あっという間に乗り換え駅である山田に着く。
 大阪モノレールの山田駅との間はビルのテラスを使った屋根つき通路が構成されていた。途中、ガンバ大阪のショップもある。
 やってきた列車は目的地の彩都西行きだった。彩都線という支線に乗るためにやってきたのだ。この支線は以前に万博競技場にガンバ大阪の試合を観に来た際に乗っている。だが、その後延長開業されたので今日はその区間に乗る。
 終点の彩都西は校外のニュータウンといった風景だった。丘陵地帯で緑が多い。駅構内にはテーブルとチェアが置かれたオープンカフェみたいな待合室がある。本棚があり、地元民が贈呈した本が並んでいた。
 彩都西から次は蛍池に向かう。「ほたるいけ」かと思っていたのだが「ほたるがいけ」が正解だと車内放送で知る。ここで阪急宝塚線に乗り換える。
 乗り換えてすぐ、川西能勢口で降りた。広い駅構内は店もあり立派な造りだ。阪急のホームと並んで能勢電鉄のホームがある。中間改札はないので阪急同士の乗り換えのような錯覚に陥る。電車の色も阪急と同じマルーンだ。
 能勢電鉄には乗ったことがある。支線である日生線にも乗っている。今回の乗るべき路線はその先にあるケーブルカーだ。
 能勢電鉄はしばらくは川西の町を走っていたが、まもなく山間にさしかかっていく。景色のいい路線だ。梅田まで一時間かからない距離だから大阪への通勤圏なのだが、自然に溢れたいい眺めだ。
 いくつものトンネルを抜けていくうちに車窓はすっかり山間となり、終点の妙見口に着いた。ケーブルカーの駅までは徒歩20分とある。
 古くからある妙見山への街道の名残りだという細い道を歩き、里山風景の中、ケーブル駅を目指す。風が強い。両側が山である。少し開けた平地に道と里が築かれている。やがて道路と交差し、左折して少し行くとケーブルカーの黒川駅があった。黒川はこの辺りの地名である。
 ケーブルカーは空いていた。平日だからだろう。春休みだから家族連れもいる。窓の外の花に乗客は和んでいる。
 ケーブルカーを降りて、少し歩くと「ふれあい広場」という所に出た。売店もある。ここからリフトに乗る。私は黒川駅でリフトも乗れる往復券を買っていた。妙見山のお寺に行くにはこのリフトに乗る。
 リフトという乗り物は速度が出ないから山頂方面までは10分以上かかった。だが、景色がすばらしかった。桜はちょうど見ごろだ。桜のトンネルの中をリフトは往く。
 リフトを降りたあともまた少し歩く。歩いて参道に出る。妙見山は北極星を祀っている。お寺だが鳥居が参道に立っている。参道を登ると山の麓を一望できる眺めが待っていた。
(RICOH GR)
2021.04.18 Sun l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
南海高野線
 先日、関西に行ってきた。三泊四日。目的は鉄道に乗ることで、残り15路線となった日本の鉄道全線完乗のためである。
 久しぶりに東海道新幹線で新大阪にやってきた。地下鉄御堂筋線に乗り換え、難波にやってきた。ここからは南海高野線特急こうや号に乗る。窓口で特急券を買った。
 こうや号は昭和の車両で、内装などは今となってはレトロな雰囲気もしないではないが、オーソドックスな座席に南海ではよくある窓の上に間接照明を付けるデザインで、落ち着いた車内である。
 天気は曇りだ。橋本を過ぎると単線になって山間になり、にわかにローカル線ムードが漂い始める。線路は急勾配を左右にカーブしながら敷かれている。そこを特急は力強く登っていく。
 終点の極楽橋駅からはケーブルカーに乗り換える。連絡通路のみで途中に階段はない。駅も寺院のようで厳かな雰囲気がある。
 ケーブルカーもこうや号と同じ赤と白に塗られた車体で、線路脇に桜が花を咲かせていた。終点が高野山駅だ。ここからはバスに乗り換えとなる。コインロッカーに荷物をしまい、屋根つき通路を通ってバスに乗る。
 10分も経過した頃、道は高野山の町に入っていく。僧侶だけで千人を超すという町で、生活に必要な施設や店が一通りそろっている。私は終点の奥の院前で降りた。
 奥の院を歩き、参道を通って町に出てきた頃に小雨だった空が本降りとなった。傘をさしながら歩き、金剛峯寺に参拝してバスに乗った。高野山は空気の澄んだとてもいい所に感じられた。二時間半ほどの滞在では色々回るのは難しい。改めて訪れたいと思った。
 ケーブルカーに乗り、極楽橋駅にやってくると天空号がホームにいた。天空号は主要駅だけ停車して橋本に向かう。発車前に指定席車両を眺める。木をふんだんに使った内装で、渓谷側の席が窓に向いて設置されている。
 雨はやまないまま、高野線で大阪市内を目指す。橋本で始発の急行に乗り換え、天下茶屋で地下鉄堺筋線に乗り換えた。今夜の宿は東淀川区の民泊だ。普通のコーポのような所らしい。楽しみである。
(RICOH GR)
2021.04.17 Sat l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
P_20210411_211756_R.jpg
 旅に出ていました。四日間。しかも、西日本。
 日本の鉄道で未乗となっている路線区間が残り15となり、その内の5区間、出来れば更にもう一つ広島県まで足を延ばして1区間と意気込んで出かけた。いや、こういうご時勢なので謙虚にひっそりと出かけたというのが正解だが、とにかく東海道新幹線に乗って西に向かった。
 5区間の内のひとつが四カ月前に乗れなかった香川県の八栗ケーブルなので、四カ月前に持ち出していたリコーGRを持っていくことにした。このカメラにその景色を写させてあげたい。
 さて、私のリコーGRは初代モデルだ。遂にセンサーサイズがAPS-Cになったと騒がれたモデルだ。しかも、中古で買った。買った当初からラバーグリップに白くなっている箇所があったのが気になっていた。
 昨年、リコーにレンズ不動の修理をお願いした際にラバーグリップもどうにかしてもらえば良かったのだが、そのままにして現在に至ってしまった。
 今回の旅の三泊めにアパホテルに宿泊した。大浴場があるビジネスホテルである。アメニティもなかなかで、歯ブラシが普通のビジネスホテルの物より上等だった。普通のビジホのはいかにも使い捨てな質感で、歯磨き粉も一回分程度の量しかなく、夜に磨くと朝が困る仕様な所が多いが、アパホテルは歯磨き粉も複数回使える量なのだ。
 いや、アパホテルの宣伝を書きたい訳ではない。その歯ブラシの質感がいいので、チェックアウトの前に私はある事を思い至った。これを使ってリコーGRのラバーグリップを清掃しようというものだ。
 実は旅に出かける数日前に、あるサイトでこのラバーグリップの清掃についての記事を読んだのだった。同じ事に悩んでいる人が少なからず居るのだ。やり方としては、アルコールを含ませたレンズクリーニングシートでグリップを洗い、歯ブラシを使って浮いた汚れを落とすというものだ。
 今はこういうご時勢なので部屋に消毒用アルコールが備わっている。これでいけるのかと首を捻りながら、おそるおそる少量をティッシュに含ませる。ティッシュは紙がちぎれてゴミとなるので、そのサイトでは推奨していなかったが、今はこれしかないので仕方がない。
 さっそく、使用済みの歯ブラシでグリップを軽くこすってみた。「落ちた」のである。私は喜びながら、再度アルコールをティッシュに含ませ、歯ブラシでこすった。
 加減しながらやっていたので、何度かの繰り返し作業となったが、目立っていた白い汚れはなんとか落ちた。外に出て明るい場所で確認すると端の方がまだ残っていたが、時間もないのでもういい。とにかく、私は上機嫌で町に出たのだった。
 ラバーグリップの汚れさえ落ちれば、割と綺麗な個体である。慎重に扱う類いのカメラではなく、ガンガン使ってナンボなカメラなので、あまり神経質になり過ぎるのはナンセンスでもあるし、結果には充分すぎるほど満足している。この手法、リコーGRに限ったものではないので、他のカメラでも試してみようと思う。
2021.04.11 Sun l カメラエッセイ l コメント (2) トラックバック (0) l top