ゆめが丘
 相鉄いずみ野線の旅をもう少し続けよう。そんなわけで、私は緑園都市駅から湘南台方面に向かい、ゆめが丘駅で降りた。ゆめが丘駅は横浜市泉区にあり、相鉄線内でもっとも乗降客の少ない駅である。その数、一日2228人(2014年度)。
 この駅はカーブした青い鉄骨が屋根を支えるという変わった造りの駅で、以前から降りてみたいと思っていた。関東の駅百選にも選ばれている。電車が去っていくとホームは閑散としてしまい、歩き疲れが残るのでベンチに座って小休止していた間に、乗車でやってくる人は皆無だった。昼下がりで人の動きの鈍い時間帯の20分ほどの間ではあったが、その閑散っぷりはローカル駅のようである。
 駅の周辺は田畑が多く人家は少ない。ホームから一階に下りると改札横に、記念撮影用の電車の板が立っていた。窓の部分がくり抜かれてあって、そこから顔を出して撮影してくださいという、観光地によくある記念撮影用の板の電車版だ。もっとも、ここは観光地というわけでもない。
 さっそく駅のまわりを歩いてみることにした。
(RICOH GR DIGITAL)
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2016.10.31 Mon l 横浜郊外 l コメント (2) トラックバック (0) l top
岡津城址
 小川に架かる小さな橋は鷹匠橋という橋で、ゆるい上りの先にある小学校の門のあたりまでが大手道だったという。小学校の横には三嶋神社という神社がある。神社のまわりには土塁が少し残っていて、神社と小学校の間から中学校に向かう坂道は内堀の跡だそうで、なんとなく雰囲気は残る。
 岡津城は、扇谷上杉氏の上杉朝良の居城だったが、永正九年(1512年)に玉縄城まで進出してきた北条氏によって攻略されたという。相模国を治めていた扇谷上杉氏の栄華を感じさせる大きな城址であり、周辺の地形を見ても、そこに支城があった雰囲気の感じられる規模である。遺構は少ないものの、往時をイメージしやすい地形に感嘆しながら現地をあとにした。
(岡津城についての詳細は、こちらのサイトを参照)
(RICOH GR DIGITAL)
2016.10.30 Sun l 横浜郊外 l コメント (2) トラックバック (0) l top
岡津
 相鉄線の緑園都市駅に着いた。名前の通り周囲は緑に囲まれた新興住宅地である。駅の前にはスーパーがあり、その先の交差点には大きな敷地に築かれた有名女子大が建っている。コンデジとはいえ、カメラを持って周囲を歩いていると怪しい人である。
 有名女子大を抜けると、その先は住所が変わる。今回の私の目的地は勿論女子大ではなく、ひらがなにすると少し似ているが城址である。出発前に家にある神奈川県の地図で場所は確認してきたが、駅からの道は入り組んでいるし、予想していたとおりに地形が丘になっているので見通しがよくない。城址の名は「岡津城」であるので、地名が岡津になったあたりで進路を南から西に変える。
 それらしき丘を見つけ近づいてみたが、どうやら違うようだ。こういう散歩では敢えて地図を見ないで歩くことにしている。道に迷うことで発見できるものがあるかもしれない。そんな理由からだ。予備知識としてある「岡津城のまわりは小川が流れていて、それが天然の堀になっていた」を頼りに、城址を探していく。
 迷いながら歩いているうちに、住宅地から畑と小山の中に出る。横浜とは思えないような田舎的な風景になごみながら歩く。細い尾根道で子供を連れたお母さん二組とすれ違った。すれ違う際に端に身を寄せて道を空けるとお礼を言われた。こういうところも都会とは違った人の気質を勝手に感じ、ぽかぽかするのであった。
 尾根道から下りると、そこは駅前とは違った庶民的な住宅地になり、その中を幅5mもない小川が流れていた。もしかしてこの辺りなのでは?という願いのとおり、すぐに近くの丘の上に学校の校舎が見えてきた。もうひとつの予備知識として、本丸跡は学校になっているという事を知っていた私はようやく一息つくことが出来、近くの小さな公園で昼休みとすることにした。
 公園から再び丘に入り、木に囲まれた道を歩くと、やがて小学校になった。この辺りが大手口の跡だそうである。橋を渡り、先ほどの小川よりも川幅の広い川から周囲を撮った。
(RICOH GR DIGITAL)
2016.10.29 Sat l 横浜郊外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
大倉山
 さっそく中に入ってみると、天井がとても高い。少し暗いのが雰囲気を出している。二階に上がっていく階段も古い洋館らしさに溢れていた。
 地階にあるギャラリーで、地元サークルによる絵画の展示会をやっていたので拝見した。こういう年代ものの建物とギャラリーはマッチしているなと思いながら、一通り回ったあと、自販機でコーヒーを買って休む。床も壁もレトロムード満点な中で飲む缶コーヒーはひと味違った味がした。
(iPhone5)
2016.10.27 Thu l 川崎北部・横浜港北 l コメント (3) トラックバック (0) l top
大倉山
 東横線の大倉山駅は初めて降りた。菊名駅より一駅分渋谷寄りにあり、信横浜にもほど近い。駅の西口に出ると、すぐ坂道が線路と並行して延びている。その坂道を上がっていくと大倉山公園がある。
 大倉山という地名の元になった建物が園内に建っている。大倉山記念館である。大倉というのはこの建物を建てた実業家の方の名前であり、この建物は地域文化に貢献しながら現在に至っている。(詳しくは、こちら
 古代ギリシャ建築の雰囲気あふれる建物の中に入ってみた。
(iPhone5)
2016.10.26 Wed l 川崎北部・横浜港北 l コメント (0) トラックバック (0) l top
大倉山
 今売れているコンデジといえば思いつくのがソニーのRX100シリーズ。このカメラが登場した時、公式サイトに開発者のインタビューが掲載された。RX100を初めて見た時に「ミノルタTC-1」に似ているなと感じたけれど、レンズの設計をした人はまさにTC-1のレンズを設計した人であった。(TC-1がどんなカメラだったかご存じない人は是非ネット検索してみてください)
 その方がそういった過去の、それも前の会社での仕事を公言した事も新鮮に感じられたが、それ以上に印象に残ったコメントが、「ミノルタは100mm三兄弟と呼ばれる名レンズがありまして」というものだった。RX100の初代モデルのレンズが28-100mmズーム(135判換算)だった事に対しての回答である。望遠側が100mmで終わる標準ズームは珍しいし、コンデジなら尚のことである。それについての説明として、この100mmという焦点距離への拘りの説明として、ミノルタの一眼レフ用レンズの話を持ち出したのである。
 ちなみに、コンデジのズームは24mm(135判換算)スタートが多いが、RX100が28mmスタートなのはTC-1が28mmレンズだったことを意識したものと私は想像している。

 ミノルタ100mm三兄弟ってどんな顔触れなのかというと、F2.8マクロ(これは今もソニーが生産継続中)、F2、そしてF2.8ソフトの三本である。
 マクロは、マクロにしてはボケが柔らかいレンズで、他社のマクロとは一味違うその個性にファンが多い一本だった。F2はミノルタらしくボケ味も良いが、とても解像感があるレンズで、生産期間が短かった事と、ポートレート派に人気で名レンズと言われた85mm F1.4Gの陰に隠れて幻の名レンズとなっている。そして、ソフトは文字通りソフトフォーカスレンズであり、ソニーでは生産継続されなかった事で一時期中古相場が新品の倍以上の値になったこともあるレンズである。

 この中で、私はF2は持っているが、100mmという焦点距離は使いどころが難しく感じていた。ポートレートや近づきにくい場所での花や昆虫などが使用用途として思いつくが、個人的にはあまり出番がない焦点距離である。それでも、ミノルタ100ソフトは気になる一本であった。その写りに定評があったからである。
 先月の終わり、某有名店の中古ページを眺めていると、このレンズが三本も出ている。中古カメラ店で滅多に見かけないレンズなので、同時に三本も同じ店で売っているのは珍しい。というか、そんな状況は初めて見た。
 お値段は?というと、何か裏があるんじゃないかと疑いたくなるほど安い。かつては新品価格の倍以上で取引されたこともあり、それは一時期の事でるとしても、長年新品価格程度で相場が安定していたレンズが、その相場の2/3以下で売られている。まあ、よく見てみると、他のミノルタレンズも相場より安く出ているので、この店の事情でそういう値付けになっているのだろう。

 私は数日悩んだ。以前から欲しい一本だし買ってしまおう!そう結論を出すまで数日かけた。売り切れていたら諦める。ただし、驚きの安値なので実物を確認しなくてはと、日曜日に都内にあるその店に出向いたのだった。
 店員さんに三本を見せてもらった。一本はレンズ内にクモリありなので他二本より更に安いがこれはパス。少し高めな一本と、小さいチリ混入な一本。持参のカメラに付けて試したりして比べて後者を購入した。(その後、他二本も売れた模様)

 このレンズ、ソフト効果を変えるリングがあり、そこを回す事でソフト量を変えることが出来る。0~3まで目盛りがあり、0にするとソフトフォーカスレンズでありながらソフトではない普通のレンズになる。その普通の状態での写りがまた素晴らしい。
 中古レンズだからか元々そういうものなのか、ソフト効果リングが少し硬いけれど、使ってみて「ああ買ってよかった」と思える一本になりそうだ。円形絞り、マウント側に付いているフレアカッター、デジタルの時代でも十分通用すると思うレンズなのである。さて、このレンズを持って花を撮りに行こう。
(写真は横浜の大倉山公園にて)
2016.10.23 Sun l カメラエッセイ l コメント (2) トラックバック (0) l top
横浜
 赤レンガ倉庫の近くを過ぎ、貨物線の鉄橋跡の道をたどりながら桜木町駅に向かう。
 空はすっかり西日の色に染まり、建物の陰になった太陽が夜に向かって沈んでいく。すれ違う人達は足早に目的地に向かって歩いている。山や海の夕方と違い、都会の夕方は何だか時間の速度が速く感じる。そんな私もいつしか、駅に向かって早歩きになっていた。
(FUJIFILM X100)
2016.10.20 Thu l 横浜港周辺 l コメント (0) トラックバック (0) l top
象の鼻パーク
 象の鼻パークにやってきた。水色の象のオブジェが所々に置いてあるこの場所。埠頭の形からついたネーミングなので、実際に象がいるわけではない。
 売店の所にある自販機でコーヒーを買って飲み小休止したあと、タテ構図で広角気味なアングルにして撮影を繰り返す。路面に引かれた白いラインの上を人が交差する瞬間を撮ってみようと思い立ち、さっそくチャレンジするも、あまり面白い写真は撮れず。通行人をモチーフにする時、これはまさに運頼みである。面白いシチュエーションに遭遇できるかどうかは運しかない。
 ラインと人を撮るのは諦め、今度は寺院のミニチュア版みたいな建物を海を背景に人を絡めて撮り始める。しかし、これもなかなかうまくいかない。子供連れと外国人ばかりが通り、期待しているような面白くて変わった写真は撮れない。
 こういう時は流れが大事なので、素直に引き下がることにする。別な場所に縁が待っている筈。
 高い所から付近を見下ろしてみた。何度か撮ったことのある板状のオブジェがあった。あまり期待をせずにカメラを構える。すぐに女の子が現れた。オブジェを使って体を海側から隠し、様子を伺っているようだ。そんな姿が前衛舞台を見ているような気分にさせ、思わずシャッターを切る。彼女が一体何をしているのかは、シャッターを切り終わったときにわかったのだった。
(FUJIFILM X100)
2016.10.18 Tue l 横浜港周辺 l コメント (2) トラックバック (0) l top
海岸通
 かつて貨物線が走っていたという高架の跡である遊歩道「山下臨港線プロムナード」を歩く。いつも、ここを歩くと時に思うのは、この貨物線を観光鉄道に出来なかったものだろうか?という事。トロッコ列車のような列車を走らせたら面白かったかもしれない。桜木町を出てランドマークタワーの脇を抜け、鉄橋で海を渡って赤レンガ倉庫の横に出る。そして、山下公園へ。距離が短すぎるか。
 そんな妄想はともかく、夕方の日差しがもう夏ではない事を実感させる柔らかさを伴って海を包み始めた。日陰だと少し涼しくもある。もう少し歩いてみよう。
(FUJIFILM X100)
2016.10.17 Mon l 横浜港周辺 l コメント (0) トラックバック (0) l top
山下公園
 少しずつ秋の空になってきた今日この頃、横浜にやってきた。天気は曇りとあってモノクロで撮ってみたくなり、「フィルムシミュレーション」をモノクロに変える。フジのカメラのこの仕上がりモード、鮮やかで風景向けは「ベルビア」、柔らかでポートレート向けは「アスティア」、スタンダードは「プロビア」と、フジのポジフィルムの名前が付いている。ただし、モノクロにはそういうネーミングは行なわず、「モノクロ」なのである。「「ネオパン」とか名付けてもいいのにと思いながら、コダックもこういうレトロデザインなデジカメ出さないかなとX100を見つめる。コダクロームモードとか付いていたら楽しそうだ。
 山下公園は修学旅行の団体が歩いていた。どこから来た生徒たちだろうか?山の方の町から来たのだろうか?と根拠はないけど思った。海のない県の人にとっては、港があり、そこに船がいるだけで新鮮かもしれない。みんな笑顔で楽しそうだ。
 ベンチに座って、次々と通り過ぎていく修学旅行団体を自称ネオパンモードで撮影していく。学校の制服姿ってカラーで撮るとグラビアめいてしまう気がするが、モノクロだとノスタルジックな雰囲気になるように思えた。
 私も海を眺めながら歩き始めた。氷川丸のまわりは今日もゆっくりと時間が流れている。やはりモノクロが似合う。
(FUJIFILM X100)
2016.10.16 Sun l 横浜港周辺 l コメント (0) トラックバック (0) l top
片瀬山
 眺めの良い道の先に片瀬山駅が現れた。いろんな物に遮られ、残念ながらホームからの眺望はそれほどでもない。
 片瀬山駅は1番線だけしかホームのない駅である。湘南モノレールは単線なのだ。先ほど見てきた目白山下駅は行き違いの出来る2番線まである駅だったが、すべての駅がそういう構造になっている訳ではないようだ。
 改札には駅員の姿もなく、ホームもひっそりとしている。そんなホームに、湘南江の島行きのモノレールが勢いよく入ってきた。モノレールの加速減速は普通の電車より良いので、とてもスピード感がある。その姿に非日常感を感じて高まる。
(SIGMA DP2)
2016.10.15 Sat l 湘南(藤沢~二宮) l コメント (0) トラックバック (0) l top
片瀬山
 目白山下駅は駅名のとおり、目白山の下にある。付近は緑がいっぱいで、ローカルムードの高い駅である。その目白山のほうに行ってみた。
 ここには山の地形を活かして女子校が建っていて、駅からすぐの所に守衛の立つ裏口があった。裏口といっても、山の公園の入口みたいな場所で、道はその山の裾を巻くように通っている。道の脇には小川が流れていて、とても静かな場所である。
 道はやがて上りになり、それとともに学校からは離れて、先ほど私が歩いてきた片瀬山の住宅街からの道につながる。私は再びモノレールの架線の所に出て、今度は左に曲がって片瀬山駅のほうに向かった。
 モノレールは下りに、道は上りになり、モノレールの架線と道路が並行する位置関係になったあたりで、右の景色が開けた。鎌倉の方角だ。鎌倉は山に囲まれた町であることが改めて実感出来る。空は青空が広がった。
(SIGMA DP2)
2016.10.13 Thu l 湘南(藤沢~二宮) l コメント (0) トラックバック (0) l top
目白山下
 道に迷いながら(散歩中はなるべくスマホを見ないことにしている)、あたりをつけて右に曲がり坂道を上がっていくと閑静な住宅街が現れた。そして、住居案内板によって、そこが「片瀬山」の住宅街であることがすぐにわかる。湘南モノレールで湘南江の島駅から二つめの駅が片瀬山である。
 やがてバス停が現れ、タイミングよく周辺地図も発見した。このハイソな雰囲気漂う道をまっすぐ歩くと、やがて下りになり、道なりに左に行くとモノレールが現れることがわかってひと安心。
 こうしてモノレールの架線までやってきた。左に行くと片瀬山駅だが、行き過ぎてしまった目白山下駅を見ておきたいと考えた私は右に曲がり、架線に沿って歩き始めた。右には目白山、左はモノレール。道路の上を勢いよく走っていくモノレールは迫力がある。
(SIGMA DP2)
2016.10.12 Wed l 湘南(藤沢~二宮) l コメント (2) トラックバック (0) l top
密蔵寺
 江ノ電の江ノ島駅を過ぎ、午後は湘南モノレール沿いに歩く。湘南江の島駅の横の道を歩き、藤沢方面に向かう。ちょうどモノレールが発車していくところ。高い高架の下をモノレールが走っていく。
 鎌倉時代より遙か昔からの歴史を持つという本蓮寺に行き、更に歩いていく。道は細く、静かな住宅街である。東の方向は低い山になっているが、これは目白山だろうか。その向こうにモノレールの目白山下駅があるのだろうが、こちらは後で行ってみる予定だ。
 密蔵寺というお寺が現れた。愛染明王を祀る本堂の前に桂の木があり、「愛染かつら」と名づけられている。木の名前は映画にちなんで付けられたものだが、そこには素敵な逸話があった。
 「密蔵寺の愛染かつら」
 桂の木は残暑の太陽を受けて力強くそびえている。予備知識を仕入れないで歩く散歩は、道に少し迷いながらも充実した道中になっている。
(SIGMA DP2)
2016.10.10 Mon l 湘南(藤沢~二宮) l コメント (0) トラックバック (0) l top
片瀬
 線路沿いに歩き始めて一時間くらいが過ぎた。鵠沼駅のすぐ裏にある賀来神社に参拝し、境川の鉄橋を見ながら橋を渡ると松が増え、湘南の雰囲気が満ちてくる。
 鵠沼からは線路沿いの道がなくなり、あたりをつけながら小道を右に左にと歩く。小さな丘を越えると、ふたたび線路沿いの道に達し、やがて湘南海岸公園駅。この駅はカーブした細いホームが一面の無人駅。ホームと平行して線路の向こうは民家が並ぶ。江ノ島はもう近い。周辺は静かな住宅街だ。
 更に線路に沿って歩くと、線路脇にひまわりが咲いていた。夏の残照という感じだろうか。今日は曇りだが、気温はとても高い。海からの風を求めて、線路から離れて近くの境川土手に行く。緩やかにカーブする川の向こうに江ノ島が見えた。
(SIGMA DP2)
2016.10.09 Sun l 湘南(藤沢~二宮) l コメント (0) トラックバック (0) l top
柳小路
 線路に沿って二本の細い道が延びる。風景はあまり代わり映えしないけれど、こういう風に知らない町をのんびり歩くのは好きである。
 江ノ電は乗っている時はそんなに速度が出ていないように感じるが、こうして外側から見ていると思っているより速い。藤沢から二つめの駅である柳小路駅も改札のない細いホームの小駅だった。
(SIGMA DP2)
2016.10.08 Sat l 湘南(藤沢~二宮) l コメント (0) トラックバック (0) l top
石上
 私は藤沢駅にやってきていた。以前からやってみたいと思っていたことなのだが、藤沢駅から江ノ島駅まで江ノ電の線路に沿って歩いてみようというのが今回の散歩である。江ノ島駅から鎌倉駅までは、何回かに分かれてはいるが歩いたことがある。残るこの区間も歩いてみようと思うのは自然な行為と思える。
 江ノ電の沿線は見どころが多いが、その大半は江ノ島~鎌倉間に集中している。そのため観光客のほとんどは藤沢~江ノ島で途中下車をしない。いたとしても、江ノ島のひとつ手前である湘南海岸公園で少しあるだけである。実際に歩き始めてみるとわかるが、藤沢を出た江ノ電はしばらく住宅街の中を走る。観光電車として脚光を浴びる江ノ電も、このあたりでは住民の足として機能している。線路の両側には道があり、その向こうには人家が並ぶ。東京都内の世田谷線や池上線あたりの風景を思い出すものである。
 藤沢から最初の停車駅である石上駅に着いた。道に囲まれた細いホームには駅舎はない。市電のような気安さが感じられる駅である。
(SIGMA DP2)
2016.10.06 Thu l 湘南(藤沢~二宮) l コメント (0) トラックバック (0) l top
ちどり公園と運河
 ボックスに入れてあるカメラ用の乾燥剤が切れてしまったのか、久々に手にしたグリップは以前のようにベトついていた。「ニコンD80」。CCDセンサーを搭載し、そのセンサーが作りだす深みのある描写と、初期状態で少し鮮やか系に振ってある色合いが、秋の海を撮りに行かせたくなるカメラである。
 私がメインで使う一眼レフは、フィルム時代からミノルタAマウントであり、ソニーに製造会社が代わった今もそれは変わらない。使い続ける理由は、操作性の良さもあるが、一番はレンズ描写の素晴らしさにある。しかし、そのAマウントは風前の灯と言われ始めて久しい。現行機種も実は結構良いものなのだが、会社がミラーレスに力を入れているので、ユーザーは不安を隠せないでいる。
 「保険」というわけではないが、今後いわゆる「フルサイズ」と呼ばれる135判フォーマットを使うことを考えると、やはりそのフォーマットはキヤノンなりニコンを使うのが賢明かと思い、最近ニコンFマウントについて調べている。家にはニコンに関する本が何冊かあるので、それらを棚から取り出して読んだり、ネットで調べてみたりした。
 ニコンを選ぶ理由は「古いMFレンズも付けられる」というマニアックな理由であり、描写的にはキヤノンでもニコンでも良い。どちらも好きである。私はネットで面白い情報を手に入れた。200ミリクラスの望遠ズームに格安で写りの良いレンズがある。それは、世界のニッコールブランドではなく、ニコンブランドが冠されているという。その名も「ニコンレンズ シリーズE 70-210mm F4」である。
 「シリーズE」というレンズがあることは知っていた。80年代初めに「ニコンEM」という小さくて性能のいい一眼レフを発売したニコンが、その「リトルニコン」と呼ばれたカメラに相応しい小さくて写りの良いレンズを用意した。それが「シリーズE」である。ニッコールの名が付いていないからか、作りはチープだが、レンズそのものはニッコールレンズと差別化されているわけではない。この望遠ズームはのちに仕様を変えてニッコールブランドとしても出ているそうである。
 興味を持った私は、さっそくネットのオークションで相場を調べた。「安い!」それは私の予想を遥かに下回る価格で取引されていたのだった。ネットオークションでカメラ機材を買うのはリスクが大きい。悪質な出品者が少なくない昨今、できれば避けたいのだが、古くて、あまり多くは出回っていないレンズを買う場合は店舗よりも手っ取り早い。私はなるべく信用できそうな出品者から、お札二枚ほどの金額でこのレンズを手に入れた。
 手にしてみると、この時代(1982年に登場している)には珍しく鏡胴はプラスチックで割と軽い。焦点距離の変更はズームリングをまわすのではなく、鏡胴を前後に動かす繰り出し式で、これは操作に慣れを要するが、レンズも綺麗だし、早く試してみたくてD80を出動させることになった。
 川崎港の近くにある「ちどり公園」は運河の先に東扇島の倉庫群が見える。釣り人が大勢いるが、被写体として期待していた猫や花の類はほとんど見かけない。気を取り直して、ベンチに放置されているペットボトルなどを写し、「ボケが意外と綺麗」なんて感嘆してみたが、さすがにもっと風景らしいものを撮ろうと思い立った。運河は船が行き交い、日曜日でもそれなりに忙しそうである。D80のファインダーは結構見やすいので、手動でピントを合わせるはさほど苦でもない。被写体が欲しいと物足りなく思っていた筈が、いつしか夢中でシャッターを切っていた。
(Nikon D80 LENS:Nikon Series E 70-210mm F4)
2016.10.05 Wed l 川崎南部・鶴見 l コメント (0) トラックバック (0) l top
奈良公園
 京都鉄道博物館の混雑で昼食にありつけなかった我々は、虚ろな表情を浮かべながら京都駅に辿り着き、肉うどんで復活したあと奈良線のホームに向かった。「あっ、あれは!」とTさんが指差す方向には国鉄時代からの古豪103系通勤電車が停まっている。残念ながら今から乗るのは隣の快速であるが、こちらも割と古めの車両である。
 車内は混んでおり、前後に分かれて座った我々だったが、もう少しまったりしたくなり宇治駅で追い越す各駅停車に乗り換えた。こちらは先ほど京都駅で見かけた103系である。低音のモーター音をうならせながら走る大ベテラン、車窓はどんどん田園地帯になっていく。
 予定よりも遅れて奈良に着いた。このくらい気ままな旅のほうがいい。駅前から市内循環バスの外回り線に乗る。奈良市の中心部を抜け、10分ほどで奈良公園の前に着いた。道路には「鹿横断注意」の標識がある。我々は小走りで公園の中に入っていった。
 少し公園の奥に入ると鹿がいた。Tさんは早速鹿せんべいを購入。鹿は慣れたものですぐに寄ってくるが、天橋立のかもめと同じく、ここでもおとなしくて消極的な鹿がいる。Tさんは、そういう鹿を選んでせんべいをあげているが、その姿を見てアクティブな鹿が寄ってくる。そういう連中を避けながら必死に大人しい鹿にあげるTさん。大変ではあるが、それを楽しんでいるようにも思える。
 そんな時、ご婦人が声をかけてきた。なんと初日の信楽高原鉄道で、向いのボックスに座っていた子供連れの方である。その時に会話をしたわけでもないのに、我々のことを憶えていたのだ。その記憶力と出会いの偶然に驚くばかりである。
 京都の混雑で体力を消耗していた我々であったが、奈良公園の鹿に癒され、足取り軽く近鉄奈良駅に向かった。到着が遅かったので予定と変わりお寺巡りは出来なかったが、短い滞在時間でTさんも奈良を気に入り、「信楽と奈良は、また改めてゆっくり回りたい」と宣言。「またここに来たい」と思える場所に巡り会えるのは旅として大成功なのである。
 我々は近鉄電車で大阪難波駅に向かい、難波からは南海特急ラピート号に乗った。Tさんが子供の頃に一目ぼれした電車なのだそうで、その憧れの電車にぜひ乗ってみたいと今回の旅の終盤に組み込んだ。改札横にある551蓬莱の豚まんをビ-ルで食し、日の暮れていく南海沿線を眺めた。
 関西空港からはANAに乗って帰るだけである。時間の余裕を作ってあるので、たこ焼きを食べたり、買い物をしたりする。Tさんはラピート号のダイキャストモデルを記念に買った。定刻より20分ほど遅れて、我々を乗せた飛行機は夜空に向かって離陸した。羽田までは一時間ちょっとのフライトである。
(PENTAX Q LENS:PENTAX 01 STANDARD PRIME 135判換算47mm F1.9)
2016.10.02 Sun l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
京都鉄道博物館
 二日目の夕方、天橋立から「丹後リレー号」という列車で福知山に出た。「タンゴエクスプローラー」という特急車両を使用した快速で、あっという間に丹後から丹波に出る。
 福知山では駅前の喫茶店でコーヒーを飲み、日が暮れてきた山陰本線を亀岡にと向かった。電車は割と混んでおり、私達はドア横の補助席に落ち着いた。Tさんはこの折りたたみ式の席を気に入り、電車の話などをしながら明智光秀の城下町亀岡にと着いた。亀岡駅からタクシーでホテルに向かう。運転手は三年後に完成する亀岡サッカースタジアムの話と治水の話をしてくれた。スタジアムが出来たらまた来ることになるだろう。
 荷物を部屋に置き、我々は「竹の湯」という銭湯に出かけた。途中のスーパーでシャンプーやボディソープを買って、小さな川に面した古い銭湯でくつろぐ。亀岡唯一の銭湯だそうである。風呂のあとは駅前の居酒屋で飲む。鳥と店名に入っている店だけあって、やきとりがとても美味しく、昭和の木造建築の雰囲気を残すカウンターでしみじみした。

 三日目、我々は城下町の細い道を歩き亀岡駅に出て、一駅隣りの馬堀駅に向かった。この駅を降り、徒歩10分ほどでトロッコ列車の嵯峨野観光鉄道のトロッコ亀岡駅がある。まだ時間があるので、我々は近くの沢に行き、山から吹いてくる涼しい風と、ひんやりした水と戯れた。三日連続の水遊びである。付近は山が迫り、保津川の渓谷の入口が近いが、駅のまわりは広々とした田園である。
 自然と戯れまったりした我々は、いそいそと駅に向かったが、そこは観光客の大群が占拠する空間であった。指定券を取った時、窓側が完売していると係員から聞いた時点で危惧していたことだが、トロッコ列車は国内外からの観光客で満席で、まことに賑やかな車内であった。保津川の景色は綺麗である。
 嵯峨嵐山駅から山陰本線の旅を再開するが、こちらも混んでいる。ドア横の補助席に活路を見出そうとしたが、こちらも埋まっている。我々は疲労をにじませながら京都駅に着き、コインロッカーに荷物をまとめるとバスに乗った。
 京都鉄道博物館は京都駅からバスで15分ほどの距離。11時の開館時間からさほど経っていないが、すでに入口は混んでいる。駐車場には何台もの観光バス。館内は国鉄の名車たちがずらりと並び圧巻である。外には、かつての機関庫を元に造られた機関車の展示スペース。こちらは館内ほどは混んでおらず、じっくりと機関車が見られる。すぐ横にある旧二条駅駅舎を移設して建てられた蒸気機関車の展示コーナーも良かった。やはり木造駅舎は良いものだ。
(RICOH GR DIGITAL)
2016.10.01 Sat l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top