新庄
 鳴子温泉駅で新幹線の指定券の変更をやっていただいた。ベテランの駅員さんはさすがで、私の口頭での説明だけですべて把握して丁寧な対応でテキパキと切符を発行してもらうことが出来た。当初の予定では盛岡から山田線で宮古に出て、「あまちゃん」の舞台になった三陸鉄道北リアス線で久慈。久慈から八戸線で八戸に出て新幹線で帰ってくる予定だった。その切符をJRの「乗車変更」の手続きに沿って、新庄から山形新幹線にの指定券に変えてもらったわけである。新庄のほうが八戸より東京に近いので運賃が安くなり、差額として二人分で五千円近く戻ってきた。
 鳴子温泉を出た列車は少しずつ日が暮れていく山間を走っていく。地面は雪が残り、空はきれいなブルーに染まり、雪の積もった地面を照らしていく。
 陸羽東線の終点である新庄駅に着いた。新幹線に乗る時間まで一時間ほど余裕を作ったので、その間に町歩きをしてお土産を買う。
 新庄は雨だった。駅前通りを歩き店を物色する。信号のない横断歩道を渡ろうとして立ち止った私達を見て、路線バスが止まってくれた。心やさしい町だとTさんと感激する。
 駅前通りに並行するように裏道があり、そこに灯りが見えるので行ってみた。この道の風景は以前に新庄に来て泊まった時に歩いた憶えがある。縄のれんを掲げた良さげな店がある。店名もいい感じだ。さっそく入店。
 店は主人と若い娘さん?な女の子の二人で切り盛りしている店だった。Tさんの山形県初来訪を記念して山形県天童の地酒「出羽桜」を頼んで乾杯。お通しの肉団子の汁が美味い。酒に合いそうなので頼んだエンガワ刺身も美味く、えびしゅうまいネギ炒めも美味しい。今回の旅の終わりにふさわしい庶民的な温もりのある店だった。40分ほどの滞在で名残惜しくも店を出る。
 新庄から乗った新幹線つばさの車内で、駅の売店で買ってきた出羽桜で再び乾杯した。新庄に泊まりたかったなどと言いつつ、夜の山形路を東京に向かい帰っていく。
 今回の旅は美味しいものを色々と食べた。でも、それ以上に「人の優しさに触れる旅」だったような気がする。三陸の人たちの笑顔を思い浮かべ、今回行かなかった宮古の訪問も含め、近いうちにまた東北に行こうと決める私達であった。
(SONY α55 LENS:MINOLTA AF 28mm F2.8)
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2016.01.27 Wed l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
鳴子温泉
 三日目の朝が来た。今回の旅は二泊三日である。朝、ホテルの食堂でバイキングを食べていると、近くのおばさま方が今朝の遠野は気温マイナス3℃だと話していたとTさんが教えてくれた。ホテル内は暖かいが外に出ると確かに寒い。しかし、旅も三日目でだんだん体が慣れてきたのか、身が縮むほどの寒さではない。
 遠野から乗るのは快速やまゆり盛岡行き。三両のうち二両は自由席なのでそこに乗る。曇り空の下、ディーゼルカーは快走し、花巻から東北本線に入って盛岡に着く。
 盛岡で列車案内を見ていたら異変に気づいた。これから乗る予定の山田線の宮古行きが上米内行きになっている。そばに立っていた女性駅員に尋ねると、なんと山田線は不通になっていて宮古まで行かないのだという。バスで代行輸送を行なっているそうなので急いでバス乗り場に向かうが、バスは民間の路線バス、東北本線との接続など省みられるはずもなく、少し前に発車したばかりだった。次の便に乗ると宮古に着くのは14時頃になってしまう。
 結局、予定を変更して北三陸は諦めて、東北の内陸部に行くことにした。私が「宮古で食べた寿司は自分が今まで食べた中で日本一の美味しさだった」とTさんに話していたので残念ではあるが、近いうちにまた来ようと話す。
 快速で通ってきた東北本線を戻り、一日目に途中下車して鯉にえさをやった小牛田に着いた。ここから陸羽東線(りくうとうせん)に乗り換える。天気は宮城県に入って晴れてきた。昼食をとりたいが接続が良すぎて時間がない。
 ササニシキの広い田んぼから雪を載せた山々に風景が変わる頃、鳴子温泉に到着。駅からの緩い坂を行くと木造の共同浴場がある。鳴子温泉は千年以上の歴史があるので古湯がよく似合う。入湯料150円。白い湯と硫黄の匂いが風情たっぷりな温泉だった。
 駅までの帰り道、商店の並ぶ道に和菓子屋を見つけたので、車中で食べる用に栗だんごと、駅の足湯に浸かりながら食べる用に温泉まんじゅうを買う。列車の時間まで足湯でのんびり過ごした。
(SONY α55 LENS:MINOLTA AF 28mm F2.8)
2016.01.24 Sun l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
遠野
 席が空いたので、お目当ての店に入る。店員さんが爽やかに迎えいれてくれた。店内は地元の人達で大いに賑わっていて、美味しそうな匂いに満ちている。メニューを見ると遠野ビールという地ビールがある。店員さん曰く、エールとバイツェンがあるので両方頼んで二人で飲み比べる。バイツェンというと岩手の銀河高原ビールを思い出すが、こちらも麦の香りがよくコクのある旨さ。エールもすっきりしつつ麦の後味が心地よい旨さ。ささみに明太子をあえたお通しと合わせて早くも感激モードである。
 続いて頼んだマツモ酢、自家製豆腐、塩うにが出てくる。マツモのとろっとした風味、豆腐のうまみと歯応えのよさ、塩うにに漂う品のある磯の香り。いずれも旨い!こうなってくると地酒がほしくなってくる。「遠野夢街道」というロマンチックな名前の酒を二合瓶で二本注文。甘くてすっきりした飲み口。名前によく似合うその味に喜び肩を叩き合う私達。
 「うまい!うまい!」を連発してご機嫌な私達に店員さんが「差し入れです」と店で漬けているという白カブと赤カブの漬物盛り合わせを出してくださった。綺麗な赤色だが勿論天然だそうである。これまた美味い!カブで日本酒がすすむのは初めての体験。
 そろそろ時間的に締めの一品という頃、Tさんの隣のお客さんが「この店のコロッケは本当に美味いな」と絶賛していたのを聞き、我々も注文。油がいいのか、揚げ方が上手いのか、食べやすい上にとても美味い。これはまた遠野ビールが飲みたくなる味だが、ぐっとこらえ、店員さんにお礼を言いながら退店。
 さて、先ほど発見した二軒目に行く。カウンターだけの小さな店だが、こういう造りの店は大好きである。入ると夫婦がやっていた。
 カウンターの奥に座り、遠野名物のどぶろくを注文。白い風体に合い、甘くしゅわっとした飲み口だ。串を店名に掲げている店なので焼き鳥を頼むことにする。レバー、ハツ、タン、砂肝、白ハツ、ネギ、歯応えよく味もじわじわくる美味しさ。店の構えで感じた「良い店」の勘はまたしても当たりであった。
 サラダにと頼んだキャベツが、どぶろくの味によく合う。味噌をつけて一枚一枚取りながら食べていく。どぶろくは魚介類も合いそうに思えたところ、メニューの中からホヤ酢を見つけ、ししとうの串と一緒に注文。シャーベット状の氷と一緒に盛られたホヤがこれまた旨い。ししとうの苦味が雪の夜の酒とよく合う。
 奥さんと少し遠野の話をしたりしてお会計。驚くほど安いお値段であった。店の壁にたくさん並んだキープボトルの数が、この店の味を証明していたと思えた。
 すっかりお腹いっぱいになった私達は、小雪まじりの寒い道を歩く。ホテルは小川を渡ったことろにある。静かなせせらぎが心地良い遠野の夜であった。
(RICOH GR DIGITAL)
2016.01.20 Wed l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
遠野
 釜石から釜石線に乗る。列車は深い山間に入っていく。仙人峠という山深いところを走るローカル線なので車窓も相当に山らしい眺めである。陸中大橋駅の付近ではヘアピンカーブで山を登り、山の中の上有住駅は日の暮れた青い光の中でひっそりと佇んでいた。こういう駅で降りてみたい気もするが、今の季節と時間帯では、それは現実的な話ではない。
 遠野駅に着いた。小ぶりながらも重厚な洋風の駅舎で、何かの博物館を思わせるデザインだ。今夜は遠野に泊まる。
 遠野と言えば民話の里。宿泊先のホテルは18時から語り部さんによるライブのある宿である。17時過ぎにチェックインした私達は少し休んだあと、ライブが行なわれているフロアに行く。正月三が日後の平日ということもあってか宿泊客が少なく、観客は私達だけだった。囲炉裏の置かれた和室で、着物を着た語り部さんが待っていた。
 語り部さんから「河童」や「オシラサマ」の話などを聞く。遠野の人達がそういったいわば妖怪たちと共存して暮らしてきたことを、人生の教訓的な内容に絡めた物語にして表現している。30分のお話を聞いたあと、雑談をしたりしてお礼を言って部屋を出る。あとでホテル内のお土産コーナーで遠野物語の本を購入したことは言うまでもない。
 さて、夜の遠野の町に出る。駅の近くに飲み屋が固まっている。私の今までの経験上でも、このくらいの規模の町はいい店に巡りあえることが多い。Tさんが目星をつけていた店を訪ねると席が埋まっている。新年会の時期なのだろう。店員さんによると、もうすぐ一組お会計なので少し待っていただけたらとの事なので、少しまわりを散歩してくることにした。裏通りに入ると、昔の歓楽街の雰囲気の残る通り。思わず持ってきていたカメラで写真を撮る私達。そして、駅の近くによさ気な店を発見し、二軒目候補にした。今夜は時間があるのでハシゴ酒の予定である。
(SONY α55 LENS:MINOLTA AF 28mm F2.8)
2016.01.17 Sun l 神奈川県以外 l コメント (2) トラックバック (0) l top
釜石
 盛から三陸鉄道南リアス線に乗って釜石を目指す。所々車窓に海が現れる。恋し浜駅という駅は海岸より一段高いところにある駅で、ホーム上の待合室の壁にはメッセージが書き込まれたホタテの貝殻がたくさん掲げられている。その恋し浜では撮影タイムということで数分停まった。
 釜石に到着すると空はだいぶ曇ってきた。駅の近くにプレハブの建物があり、そこに居酒屋がたくさん入っている。私達は川を「渡って海の方向に歩いた。
 駅から海のほうは町のメインストリートになっている。以前は昭和レトロな店が並んでいたこの通りは再開発が始まっていて、綺麗な構えの店も点在する。太陽が雲に隠れて寒いので途中にあったミッフィーカフェに入ろうと考えたが、Tさんの釜石の海を見たいという願いに応え歩く。
 港は以前の景色も残しながら再生に向けて動き出している感じがあった。錆びたクレーンに様々な思いが浮かんできて、潮風に立ち尽くす。
 釜石からは釜石線の旅となる。ラグビーワールドカップの開催会場に選ばれたラグビーの町釜石は、少しずつ新しい風景を造り始めていると感じた。
(SONY α55 LENS:MINOLTA AF 28mm F2.8)
2016.01.16 Sat l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
盛
 陸前高田から再びBRT大船渡線のバスに乗る。やってきたバスはクリスマスイルミネーション仕様。陸前高田の待合室にそのバスのことを書かれたチラシが貼ってあったことを思い出す。車内は豆電球が小さく光り、サンタや雪ダルマの人形の飾りつけもしてある。和やかな雰囲気のバスは、少しずつ乗客を増やしながら大船渡市内に入ってきた。真新しい魚市場も見えた。
 大船渡市の中心地である盛駅に着いた。JRの駅の横に三陸鉄道の駅舎もあり、そこで三鉄グッズを眺め、女性駅員さんにサンプルを見せてもらって卓上カレンダーを買う。
 駅前に出るとランニングをしている部活の高校生がいて、元気に挨拶してきた。寒風に負けずに元気である。私達も元気をもらって散策開始。駅の近くにある小山に神社があることがわかり長い階段を上がって参拝した。神社は公園も併設されていて、とにかく眺めが良い。盛の町を一望できるその眺めを撮る。
 小山を下りて再び町を歩いていると魚屋があった。元々は港のほうにあったのが移転してきたのだそうだ。どれも美味しそうで迷うが、カジキの刺身がとても美味しそうな色なので買う。480円。店員さんに箸と醤油ももらって駅の待合室で食べる。すごく美味しい。さすが港町。
 一息ついてから、散策の途中で見つけた寿司屋に行く。ネタがとにかく厚い。見た目は普通だが味がさすがである。
 まだ時間があるので喫茶店にでもと思ったが、駅の裏に出て橋の上から風景を撮影。風は強いが天気は良い。
(SONY α55 LENS:MINOLTA AF 28mm F2.8)
2016.01.15 Fri l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
陸前高田
 気仙沼駅からは列車ではなくバスに乗る。大船渡線の「気仙沼~盛」は「BRT」という列車に変わるバス運行システムが導入されている、先日、この区間の鉄道による復旧は断念されて今後もBRTによる運行が決定したばかりである。
 前回の気仙沼駅の写真はそのBRTの乗り場を撮ったもので、列車のホームの手前にBRT用の乗り場が駅の中にあり、列車と同じように何番線という表記で案内されている。
 ゆるキャラのイラストがラッピングされたバスに乗って「BRT大船渡線」の旅を始めた。気仙沼からしばらくは線路の跡と思われる道路を走る。大船渡線は単線だから道幅は狭く、途中道路と交差する所には踏切もある。やがて集落から外れた所に出ると国道と思われる道路に入っていく。道は高台を行き、進行方向右手には青々とした湾が広がっている。
 「駅」と称されている各バス停は道路脇に屋根付きの待合室を設けた割と簡素なものだが、中には鉄道時代のホームを利用して作られたバス停もあり、そのホームの跡を見て色々な想いが胸を駆けていく。
 気仙沼から30分ほどで陸前高田の町に入る。海岸の近くは広大な更地になっている。バスはその更地の中の道を高台に向かって左折して登っていく。高台の上にある陸前高田の新しい駅に着いた。車内に数名乗っていた高校生は次の「高田高校前」で降りるのだろう。
 かまぼこ型のBRT陸前高田駅の駅舎は駅員もいる。付近には真新しい市役所や市民ホールもあり、コンビニもあった。まだ店はないが「未来商店街」と名付けられた道になっている。
 空は天気がいいのだが吹く風がとても寒い。「陸カフェ」という店があったが開店時間が10時。今はまだ9時前である。駅の付近を少し歩いていくと昔からの住宅が点在しているが、まだ開いている飲食店はない。コンビニで朝食を買うことにした。コンビニの店員さんの丁寧な対応が暖かい。
 駅に戻り待合室で暖をとることにする。2012年の夏に陸前高田にボランティアに来たことのあるTさんが駅の前で「海のまわりはがれきがなくなっただけで、あの頃と変わってない…」とつぶやいた。
(写真はBRT陸前高田駅前の道、ここから下に下っていくと海岸のほうに出る)
(SONY α55 LENS:MINOLTA AF 28mm F2.8)
2016.01.14 Thu l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
気仙沼
 小牛田から東北本線に乗り一ノ関までやってきた。岩手県に入ったわけだが、ここから大船渡線に乗る。すでに空は真っ暗だ。景色は見えないが帰宅の高校生で賑わう列車だった。
 19時を回り終点の気仙沼に着く。今夜の宿は駅の近くの駅前旅館。古い木造建てだが館内はとても掃除が行き届いていい感じ。部屋にはこたつが置かれていてテンションが上がる二人。
 荷物を置いて一息ついてからタクシーで南気仙沼に出た。ここは気仙沼駅付近より港に近く飲食店も多い。Tさんが調べていた店は残念ながら正月休みだったが、タクシーの運転手さんおすすめの店二軒のうち、二人の勘で一軒めに入る。もし今ひとつなら早めに出てもう一軒のほうに行くことにする。
 スナック風の店構えなその店は中もスナック風だった。内心不安を感じつつもカウンターに座り、とりあえず気を取り直して生ビールを頼み乾杯し、カキ酢を食べる。昼間に石巻線の沿線でカキの貝殻の山を工場の横に見ていたのを思い出す。「うまい!」磯の香りがする。湯豆腐も来た。「うまい!」なんというかコクのある味わい。寒い夜は湯豆腐が特に美味い。
 調子づいてきた私達は熱燗を頼み、マグロ刺身まで頼んだ。これまたすごく美味い。次は先ほどからママの背中越しに冷蔵庫で輝く青い日本酒の瓶が気になっている。それを頼むと、なんと女川駅の売店で二人で車中用に買うかどうか悩んでいた「蒼天伝」という酒だった。ママ曰く「気仙沼のお酒ですよ」とのこと。思いがけず地酒にありつけ喜ぶ二人に、「これはサービスね、お正月だから」とお雑煮が出てきた。塩味の利いた味にしらたきやつみれに餅。これぞ郷土の味。美味い。
 すっかり気分は「この店にして良かった!」である。いつのまにかお客さんもカウンターの隅にいる男性一人になっている。その方と三陸の話を少しした。
 外は寒いので帰りもタクシーだなと二人で話していると、ママが電話でタクシーを呼んでくださった。帰りがけに「お年賀」とタオルをいただいた。一見客なのに申し訳なく思いつつ、外まで見送りにきてくれたママにお礼を言ってタクシーに乗る。
 旅館に戻り、風呂上りに部屋でこたつに入りお茶を入れてしばしの談笑。和室はなごむ。駅前旅館の庶民的な雰囲気は素晴らしいとしみじみする。
 翌朝、旅館を出るときの清算、旅館のおばあちゃんが手作りの折り紙細工を二つ持ってきてくれた。その心のこもったおもてなしに二人で何度もお礼を言う。おばあちゃんの優しい笑顔がとても印象的な朝になる。
(iPhone5)
2016.01.13 Wed l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
小牛田
※この記事の前に女川の記事がありますが、昨日アップ予定で予約投稿したところ、下書きになったままでした。取り急ぎアップし直しましたので、まだお読みでない方は、この前の記事「2016/1 女川」をご覧ください。宜しくお願いいたします。

 女川を出発した私達は、石巻線の起点である小牛田(こごた)までやってきた。太陽は既に傾き始めて夜が近い。ひっそりとした駅構内。辺りは田んぼが多い。小牛田は東北本線の主要駅で、ここから陸羽東線と石巻線が分岐しているくらいの駅だけれど、新幹線の駅が設けられなかったからか、現在はこのように静かな駅前である。
 駅の待合室でホットドリンクを飲んで暖まったあと駅前に出る。小雨がぱらつく道を歩くと小さな木造建ての和菓子屋があった。その古びた構えが気になり入り饅頭を買う。ふとショーウインドーの横を見ると袋詰めされた「鯉のえさ」が置いてある。店員さんに尋ねると、鯉は駅前通りの歩道脇の水路にいるそうだ。一袋いただいて店を出る。
 暗くなってきたので歩いている時には気づかなかったが、水路をよく見ると確かに鯉が泳いでいる。えさを水面に落としてもすぐには食べてくれないので、なかなかゲーム性があって面白い。そのうち錦鯉がやってきたが、その風貌そのものにラスボス的にえさに目もくれず悠々と去っていった。
 山の神にちなんだ饅頭はとても品のいい味わいで、すっかり夜になった東北本線の車内で食べた。今夜の宿まではまだ少し時間がかかる。
(RICOH GR DIGITAL)
2016.01.11 Mon l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
女川
 石巻線に乗って女川(おながわ)にやってきた。入江の突き当たりになる終着駅である。ホームに降り立った瞬間、真新しい駅舎に驚いた。三角の形をした大きく綺麗な駅舎がホームの先に建っている。
 女川に来るのは三回目だ。初めて来たときに駅のすぐ近くにある魚市場に行き、そこにある食堂で鯨定食を食べた。その美味しさが忘れられず、2009年に友人と仙台を訪れた際に空いた時間を利用して女川まで来て、再び魚市場を訪れた。
 7年ぶりにやってきた女川の駅前は初めて来た町のような風景になっていた。駅前ロータリーは拡張され、その先に観光客向けに店が並んでいる。7年前、駅の近くに並んでいた昭和レトロな商店たちにかわり、その建物たちは新しい女川の風景になっていた。
 同行者Tさんが調べた結果、海沿いに食堂があるらしいというので、そこを目指して歩く。海はすぐそばなのだけれど、道はまっすぐではない。立入禁止の柵があちこちにあるからだった。
 数百メートル先の海に三十分近くかかってようやく辿り着いた。プレハブの事務所。漁船が岸壁につながれている。食堂は見つけられなかったけれど、Tさんと「なんて綺麗な海の風景なんだ」と立ち尽くした。
 気を取り直して先ほどの観光施設に行く。海鮮ものの店はなく、それが今を意味しているのだと感じながら、一軒の食堂に入る。わかめうどんを運んできたお兄さんの笑顔と、窓から差し込む午後の柔らかい日差しが暖かく店内を包んでいる。そういえば女川に着いてから青空になっていることに気づいた。私達は店を出ると、列車の時間まで駅前の足湯で和むのだった。
(SONY α55 LENS:MINOLTA AF 28mm F2.8)
2016.01.10 Sun l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
万石浦
 正月の旅をしてきました。しばらくは神奈川県の記事から離れて旅の紀行文と写真をお届けします。

 東北新幹線に乗ってやってきたのは仙台。ここから仙石東北ラインの快速石巻行きに乗る。ハイブリッド車両だそうで、車体にそう書いてあるけれど、そういうメカ知識に乏しいので、鉄道ファンになって数年の同行者Tさんにはうまく説明できない。それでも、東北本線から仙石線に転線する瞬間は二人で盛り上がる。慎重なくらいに速度を落として電車はゆっくりと仙石線に入った。
 石巻駅で途中下車。この町出身の石ノ森章太郎さんの生み出したキャラクターたちが駅を彩る。少し駅前を歩いてみたが、以前に来たときと風景が変わっている。駅に戻り、喫茶店でコーヒーを飲む。伊達ブレンドというコーヒーを頼んだら美味しかったので、Tさんの頼んだ石巻ブレンドと交換する。
 石巻からは石巻線で女川に向かう。途中に万石浦(まんごくうら)という大きな入江がある。「水面に並ぶあの木は何?」というTさんの質問に、あれはカキの養殖を行なっているのだと教える。石巻はカキが名産である。ディーゼルカーは真新しい家が並ぶ漁村を走っていく。
(RICOH GR DIGITAL)
2016.01.09 Sat l 神奈川県以外 l コメント (0) トラックバック (0) l top
川崎
 年末に買ったα55を早速年始の旅に持っていくことに決めて、その前に試し撮りをしておかなくてはと思っていたのに、なかなかその機会がやってこないまま。そんな訳で夕方、電車と線路脇の風景を撮るかと、やってきたのは第一京浜道路の近く。
 ふと道端を見ると花が咲いている。付けてきたレンズはミノルタの50mm F1.4なので、早速絞りを変えながら撮影してみる。
 ミノルタに限った話ではなく他社の50mm F1.4も似た傾向があると思うけれど、このレンズは絞りを開放にすると甘い描写になる、ソフトフォーカスとまではいかないが、ふわっとした描写になる感じだ。そこから絞りを少し絞っていくと途端にシャープさが増してくる。F4あたりからそれは顕著だけれど、試してみたところF2.8あたりが一番甘さと鋭さのバランスが取れているように感じた。
 今回掲載した写真は絞り開放、つまりF1.4で撮影した。柔らかくていい感じに思える。そして、大した手を加えずにそういう写真が撮れたα55も気に入った。ソニーαは、センサーがCMOSのカメラもそれほど人工的な感じがしない描写だと思っているけれど、とりあえずα55もいい感じです。
(SONY α55 LENS:MINOLTA AF 50mm F1.4)
2016.01.04 Mon l 川崎南部・鶴見 l コメント (0) トラックバック (0) l top
201601DSCF4181.jpg
 新年を迎えました。今年もよろしくお願いいたします。
 2015年も神奈川県のいろんな所を訪れ、それを記録してきました。まだまだ行ったことがない場所で行ってみたい所はいっぱいあります。神奈川県は山も海もあり、都会も田舎もあって、古きよき建築物も近代的な建築物もある。非常に見所の多い県だと思っております。当ブログを見てくださっている方々に、そんな神奈川県の色々を今年も届けていきたいと思います。
 最近は神奈川県外の写真も多くアップするようになりました。ここは紹介してみたいと思う場所があったら、今後もアップしていきたいと思う次第であります。今年も宜しくお願いいたします。
 (写真は今年最初に撮った写真です)
2016.01.03 Sun l 未分類 l コメント (2) トラックバック (0) l top