京急田浦
 やがて再び国道16号線に戻り、京急田浦駅への方向に少し進むと、細く薄暗いアーケードがある。
 かつて、船越一帯には皆ヶ作という赤線地帯があった。その名残を残すそのアーケードに入ると、あちこちに面影を感じる建物がある。一本の脇道に「飯田屋」という割烹があり、近くには「石川」という表札もあったりする。私には船越生まれの友人がいるが、田浦一帯には「石川」姓が多いのだそうだ。京急田浦駅近くにも、石川を名乗る商店があった。
 煉瓦模様の壁の建物は、かつて赤線の名残なのだそうだが、その手の建物がいくつか残っている。もちろん今は普通の民家であったり、普通の商店だったりする。

 京急田浦。旧赤線と旧軍港。昭和のノスタルジアに包まれた船越の町は、石川梨華の出身町というミーハーな思い入れだけでは語れない懐の深い町に思えた。午後の陽射しに包まれた町と駅の、静かでのどかな情景が更にそんな思いを彩っていく。
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2008.10.12 Sun l 横須賀(横須賀中央田浦周辺) l コメント (0) トラックバック (0) l top
長浦湾
 休憩後は、港近くの東芝系列の工場沿いを歩く。かつては軍事工場だったためか、塀の上には有刺鉄線。アーチ模様のモダンなデザインの窓ガラスといい、何十年もの時間軸を超えた風景がそこにはある。私はそれをデジカメで撮る行為は、気が進まずにただ歩いた。
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長浦湾
 最初の目的を果たしたは良いが、暑さでバテ気味で足が進まない。なんとか海に向かい歩きながら長浦港に着く。海上自衛隊の船が停泊する港は静かで、人も車も少ない。港を見下ろすようにそびえる小さな高台には中学校がある。以前、タンポポのラジオで石川さんが「中学校の校舎から海が見える」と言ったあの中学校だ。以前あった高台の裾のコンクリートへの落書きは全て消されていたが、よく見ると「梨華」という文字などがうっすらと見えた。
 疲れたので、海を眺めてしばらく休憩。港の向こうには、米軍施設がある陸地が延びて視界を塞いでいるため、長浦港の見た目は海と言うより湖みたいだ。
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旧田浦街役場
 「トンネルと女性」と脳内でタイトル付けて、トンネルに入っていく女性のデジカメ写真を撮った私は、町役場探しは諦め坂道を下っていった。平地に下りて先ほど通って来た道を歩く。先ほど見た船越FCのお知らせ掲示板にまた目が行くと、その横に小さな坂の階段があるのが気になった。そして上ってすぐ、そこに古びた洋館が現れた。旧田浦町役場だった。自分のここまでの行動に苦笑しながら、写真を撮った(画像)。
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皆ヶ作トンネル
 何度も坂道を行き来しているうちに大きなマンションが現れた。以前来た時にはなかったような気がする。昭和な建物の多い横須賀には、こういう大きなマンションは他所の町に比べると少ない。船越の町の風景にも溶け込んでいるとは言い難い。マンションから吹きつけるビル風に違和感を感じ、更に坂道を上がっていくとトンネルがあった。皆ヶ作(かいがさく)トンネルというそのトンネルは、トンネル入口の脇にお稲荷様が奉られていた。細く通りの少ないトンネルで、一人で入っていく勇気は湧かないが、私の前で自転車を押しながら歩いていた女性は平然と入っていった。
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船越
2007/9/16 京急田浦駅から船越の旅

 去年の9月に横須賀市の船越に行った時の話です。

京急田浦は、京急で横須賀三浦方面に入って二駅めの駅。駅のホームには古びた木造の柱が架り、狭い改札口が利用者の数を物語る、そんな小さな駅。

 鉄道と平行して並んでいる国道16号線沿いに駅前通りとも呼ぶべき小さなアーケードがあり、駅前から国道を渡ると小学校がある。本人はもうこの地には住んでいないので書くけど、この学校は石川梨華さんの出身校だ。
 この学校の横にある小さな通りに入っていく。京急田浦駅の周りは船越という町名。この船越には何度か来ていて、初めて訪れたのは石川さんが「愛しいあの人、お昼御飯何食べたんだろう?」と娘。のセンターで頑張っていた頃だった。その頃からあまり変わらない町並みに安心感を抱きつつ、海に向かう通りから横に逸れて小学校の裏にある丘の方へと向かった。
 丘の側には、この辺りが昔まだ横須賀市に編入される前、田浦町であった時代の町役場の建物が現存している。その旧田浦町役場を見に行くため、私は坂道を歩いた。細い階段の下に、「船越FCメンバー募集中」という貼り紙が掲示板に貼ってある。小学生のサッカーチームで、先ほど通った石川さんの出身小学校の校庭で練習すると書かれてあった。
 実は三年前に、旧田浦町役場を一度見に来ているのだけれど、その時はなかなか見つけられなかった。そして、この日もやはり道に迷った。坂道から更に細い路地みたいな坂道が分かれている場所が多く、そういう道はことごとく行き止まりで民家の玄関までしか辿りつけない。暑い陽射しに汗ばみながら、下り道を何度も引き返す。ふと見渡すと、海と小山が広がる風景に細い坂道。まるで、大林監督の映画に出てくる尾道の町みたいだ。画になる町船越。
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